海の幸と丸米醤油の歴史

丸米醤油の歴史のスタートは、300年以上前。当時は米作りが中心でしたが、約160年前に6代目の弥十郎が大豆で醤油や味噌を作ったことをきっかけに地域の醤油屋として事業を開始しました。現在は12代目が跡取りとして先代達の思いと伝統の味を受け継ぐために日々修行をしています。

 

丸米醤油の醤油の味が今の形になったのは、海の幸をより美味しく味わうために進化したと言われています。「蛸」「サワラ」「鯛」「メバル」「イカナゴ」「シャコ」「海苔」「牡蠣」など瀬戸内海の特殊な気候によりもたらされる海の幸。倉敷では、生きたままのタコの踊り食いなどが人気ですが、そういった魚介の新鮮さを楽しむには、なるべく限界まで塩味を抑えて旨味を最大限引き出したお醤油がぴったりなんですね。

そして、魚介の味を引き立たせるために甘さはほんのり。淡白な白身にはしょっぱいだけの醤油ではどこか物足りなくなるためしっかり旨味が必要。そんな条件から、気候、環境、与えられた場所で試行錯誤が繰り返され、今の丸米醤油の味へと変化していきました。「ほんのり甘くて濃厚、塩分が低く、丸みがある、旨味成分が豊富で伸びが良い」こういった丸米醤油は、こうした試行錯誤の末確立されたのです。

丸米醤油は実は醤油屋としては倉敷市の中でも小規模なのです。製造した醤油は周辺地区で消費をしてもらう、そのために生産量は必要な分だけになっています。土地のものを最上級に美味しく味わうため、その土地の人々の生活に根付いた醤油として長い時間愛されている醤油なのです。日本中に丸米醤油のように、その土地その土地に根付いた醤油蔵が存在しています。

 

誰でも簡単に美味しい料理が作れる、これ1本で味が決まる旨味の濃いお醤油作りを大切にしています。優しく、まろやかで味が決まりやすい、頼もしいお醤油です。これからも丸米醤油はお客様の気持ちを大切に、真摯に醤油作りに向き合い続けていきます。

 

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